2013.10/27(日) NHK高専ロボコン 関東甲信越大会
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NHK高専ロボコン 関東甲信越大会の模様は、
11/17(日)NHK総合で午後3:05~4:00に放送されました
放送が終わったタイミングで、ネットの 「ライブストリーミング」(10/27の大会中にオンエアされていた)が再び視聴可能になりました。
(1試合ずつ分かれているので、選んで観られます)
全国高専62校から各校2チームずつの計124チームが
全国8地区に分かれて予選を戦い、関東からは10校20チームが参加して4チームが選抜されました。
11/24(日)国技館(全国大会)に、地区大会をくぐり抜けた25チームが集結します!
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新木場駅から徒歩10分 夢の島公園内
『Bumb(ぶんぶ)東京スポーツ文化館』に、関東甲信越大会の応援に行って来ました!
木更津高専 機械科5年の息子はロボコンの為に高専に入り、ロボ研に所属しました。
今年は進学と卒業研究が忙しく、オブザーバーの立場ですが
去年は会長を務め、丸4年間ロボコンどっぷりの「もの作り」生活でした。
ロボ研OB(今春の卒業生)も2人応援に来て、ひとりは新潟・長岡技術科学大学から新幹線でかけつけました。今年は1~2年に3名女子学生を含み、そのうち1名はピット(ロボットの修理や調整をするエリヤ)メンバーです。
教室のOBのO君は、都立産業技術高専品川キャンパス電子情報工学コースの3年生。
大会当日は中核としてピットに入りっきりで会うことはできませんでした。
今年のルールは『Shall we jump?』縄跳び競争です。
① ロボットは2台。
1台は、人間と縄跳びの縄の片方ずつを持って縄を回すロボット
もう1台はその縄を跳ぶロボット
(縄回しロボットが持つ縄は、強い力で引っ張られたら外れる様になっていなくてはならない)
② ロボットは2台共コントローラは無し。自律型とは異なり、人間が制御する余地はあるが、人間からの指示は何らかの非接触のセンサー(光センサーや音センサーなど)を介さなければいけない
③ 縄跳びロボットは、2・4・6足のいずれかの歩行型ロボットでなくてはならない
但し、ジャンプ用には歩行用以外に2本まで足を追加できる
縄回しロボットは、歩行でなくともタイヤでも何でも良い
④ 縄回しロボットと人間とで回す縄を、縄跳びロボットは4つのゾーンで連続2回ずつ跳ばなくてはならない
⑤ 折り返して戻ってくる時は、縄回しロボットと人間が先に出発して、こちらで縄を回しているところへ、縄跳びロボットがあとから来て、回っている縄に入って1回跳んで出なくてはいけない
次に人間も1回跳んで出る
⑥ 最後に、縄跳びロボットは戻って連続5回跳ぶ
⑦ 連続5回跳びが早く完了したチームの勝利!
今回、競技を見てからルールを良く読んで驚いたことは、ルールには本当に必要最小限のことしか書かれていないということです。
FAQ(よくある質問)がロボコンサイトにあり、いろいろなQ&Aは載せられていますが、大元のルールは極めてシンプルなので、各チームがそこから様々な独自のイメージを膨らませたことに感嘆しました。
ルール作りの担当者もすごいと思います。私だったら、きっといろいろ細かな部分にまでルールを決めてしまう。競技には良いかもしれませんが、「もの作り」の創造力を引き出すにはもったいないことでしょう。
競技と創造性の絶妙なバランスがNHK高専ロボコンだと感じました。
と、いうのは
木更津高専の2チームを比べても
Aチームは、縄を光電センサーで検知してジャンプする。
Bチームは、ジャンプロボットが目を光らせてジャンプするタイミングを知らせ、それに合わせて人間が縄を回す。
というように、全く違った方法で縄跳びをしました。
けれども、ルールブックにはただ「縄を跳ぶ」しか無いのです。
ジャンプの方法は、各チーム、
人間の合図音(笛など)でジャンプする(これは、会場が予想以上に騒がしく大変)
キネクトを使って、横で人間がジャンプするのに合わせてジャンプする
など、本当に様々でした。
優勝は、産業技術高専荒川キャンパスAチーム
このチームは、3人の操縦メンバーの中の更にリーダーが女子です。
(ちなみに、ルールブックでは『操縦者』とは呼ばず『ロボットと協調作業する競技者』)
木更津高専は、Aチームがベスト4
Bチームは初戦敗退も、ミッションクリアは好タイムで惜しかった。その時の対戦相手はベスト4に進み全国大会出場を決めている。
そして、与えられたチャンスのエキシビションで、連続ジャンプを優勝チームよりもどこよりも回数多く決めて強くアピールした。
6足歩行のカブトムシのコンセプトにとことんこだわり虫らしさを追求した。
などを評価されて、11年振りの全国大会進出を決めました!
今回、ベスト4チーム以外でミッションを全部クリアした完走チームは木更津Bただ1チーム!
木更津高専ただ1校、出場2チーム共が完走しています。
いやぁ、木更津Aチームも惜しかったのです!さぞ悔しかったことでしょう。
光電センサーで縄を検知するジャンプは正確で小気味よかったし、
ジャンプする月夜の狸、縄を回すお宮の狐のコンセプトもはっきりしていて、人間もそれぞれの役回りが狐と狸の着ぐるみを着て、ビジュアル的にも良かったです。
その日の夕方のNHKの関東甲信越ローカルニュースで紹介され、木更津Aチームの狸(3年生)がピットでインタビューされていて、
「生活のほとんど総てがロボコンでなりたっているので、試合の3分間が自分の総てです」と語っていたのが印象的でした。